レッド・マウンテンAVA
レッド・マウンテンは赤でもなく山でもありませんが、春になるとチートグラスが色づき、この地域は赤みがかった色あいになります。とても小さくて、とても暖かい地域です。
レッド・マウンテンは総面積4,040エーカー(1,630ヘクタール)で、ワシントン州で最も小さなアペラシオンのひとつです。南西に向いた広い斜面が夏の日差しを吸収する、州内で最も温暖な地域のひとつでもあります。
この温暖な気候のため、赤ブドウ品種が多く、特にカベルネ・ソーヴィニヨンは栽培面積の6割を占めています。この地域の温暖な気温と絶え間ない風により、果実が小さく果皮が厚くなります。レッド・マウンテンのカベルネ・ソーヴィニヨンはフルボディでダークで濃厚、そして豊富なタンニンを含む、各段に熟成性の高いワインとなる傾向があります。
ベントン・シティという小さな町の近くにあるレッド・マウンテンは、標高500フィート(152m)から1,500フィート(457m)で、赤くもなく山でもないため、その名前はいくぶん誤った名称です。レッド・マウンテンは、ワシントン州東部のブドウ栽培地域を特徴づける一連の地質褶曲であるヤキマフォールドベルトの背斜です。この地域は春にチートグラスが色づき、一帯が赤みがかった色合いとなります。
近くを流れるヤキマ・リバー川が気温を穏やかにして風通しもよくし、近隣で問題となる霜を防ぐことを可能にしています。夜間の気温は、しばし40度(4.4度)まで急激に下がり、ブドウの酸を保つのに役立っています。
レッド・マウンテンの土壌は、砂質ロームと砂利で構成され、高アルカリ性(高pH)で炭酸カルシウムを豊富に含んでいます。高いpHに加えて土壌の栄養分が不足するとブドウの木の活力が低下し、その結果、品種の標準的な大きさに比べて果実のサイズが大幅に小さくなります。卓越風の影響もあり、他の産地に比べて多くのワインでタンニンのレベルが高くなっています。
レッド・マウンテンAVAには15以上のワイナリーがあります。しかし、他の地域にあるかなり多くのワイナリーがレッド・マウンテンのブドウ畑からブドウを調達しています。レッド・マウンテンはヤキマヴァレーのサブアペラシオンであり、ヤキマ・ヴァレー自体もより大きなコロンビアバレーのサブアペラシオンです。
- 指定年:
- 2001年
- ブドウ畑:
- 2,382エーカー(963ヘクタール)
- 主な品種:
- カベルネソーヴィニヨン、メルロー、シラー
- 年間平均降水量:
- 5インチ